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安全管理

技術士受験 総合技術監理部門 安全管理とは

(おさらい)総合技術監理とは

総合技術監理は、公益確保を大前提に、事業運営や組織活動にあたり、5つの管理を駆使してトレードオフを調整し全体最適を継続することです。

技術士 総合技術監理部門 キーワード集の2~3ページにかけて、5つの管理とは何かが示されています。

5つの管理は、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理です。

総合技術監理の技術体系と範囲

総合技術監理の技術体系として骨格となる管理技術は,経済性管理,人的資源管理,情報管理,安全管理,社会環境管理の5つである。これらそれぞれの管理技術の範囲を表1に示す。総合技術監理は,業務全体を俯瞰し,これら5つの管理に関する総合的な分析・評価に基づいて,最適な企画,計画,実施,対応等を行う監理業務ということができよう。

出典:文部科学省ホームページ 総合技術監理部門の技術体系(キーワード)について
総合技術監理 キーワード集 2022

表1に安全管理は、「安全の概念、リスクマネジメント、労働安全衛生管理、事故・災害の未然防止対応活動・技術、危機管理、システム安全工学手法」とあります。

安全管理とは

ここから、安全管理とは何か考えてみます。

安全管理は、事業運営や組織活動にあたり、組織全体の安全を担保するため、労働安全衛生や火災・爆発等の未然防止対策に加えて、マネジメントとしてリスク管理や危機管理を体系化することです。

理由は、世界的な動向として労働安全衛生管理システムを用いたリスクマネジメントによって安全を担保する状況であるためです。例えば、法令や人に頼った安全活動をしていても、管理システムによって管理しなければ、論理的な安全レベルを技術によって担保できず事業継続できません。また、管理システムによって管理していても、リスク管理や危機管理として一体的でなければ、安全対策が不足して事故が発生する等、事業継続できません。

労働安全衛生以外にも、セクシャルハラスメント、海外における文化摩擦等の社会的リスクや情報漏えい、情報遮断等の情報リスクを考慮して、リスク管理や危機管理として一体的に管理し、組織や部署の安全を担保する必要があります。

安全管理は、一言でいうと、「労働安全衛生管理、リスク管理、危機管理による安全の担保」です。

ここで、総合的な安全管理手法としてのリスク管理のため、リスク受容性やリスクコミュニケーションを理解する必要があります。留意しましょう。

以上を踏まえると、安全管理は、「安全の確保」といえます。